Walk Don't Run

日常にいくばくかのジワリがあれば

ひとつの物を長く大事に使うこと。

近年、ミニマリストとか断捨離とか生活をシンプルにする生き方が注目を浴びていますが、私も歳をとるにつれて何となく持ち物を少なくというか気に入ったものに統廃合したいという気持ちが強くなってきています。

 

私には死ぬまで一生使い続けようと決めているものがひとつだけあって、それがこの腕時計です。

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ジャガー・ルクルトというスイスのブランドの「レベルソ」(正確にはビッグレベルソ)というモデルで、機械式時計の中では定番中の定番なのでご存知の方も多いかと思います。

 

買ったのは今から13年ほど前でしょうか。 下記の条件に当てはまる時計を探して見つけたのがこのモデルでした。

  • 予算は50万円程度
  • ある程度歴史のあるブランドであること
  • ある程度歳を重ねてからの方が似合うデザイン、雰囲気であること
  • できれば丸形よりも角型

当時の自分の懐具合にとってはなかなか勇気のいる買い物でしたが、ちょうど転職という人生の節目とも重なったこともあって、ある種勢いで購入しました。

 

正直先のことはわかりませんが、今のところはこのレベルソを選んで大正解だったなと思っています。 デザインにも全く飽きがこず、(思い込みかもしれませんが)年齢が上がるにつれて段々と自分にも合ってきているようにも感じます。

オーバーホール(分解整備)に出した際、一般的には外装を磨き上げて新品同様にしてもらうことが多いですが、私はあえて磨き無しで依頼しました。 使ううちに付いた小キズもその時計の歴史だから、とカッコつけたかったのもありますが、単に研磨によってケースのエッジが丸くなったり形状が微妙に変化するのを嫌ったためでもあります。

 

 

パテック・フィリップという高級時計メーカーが使い続ける広告キャッチコピーにこんなものがあります。

 

気持ちを刻み込んで、
その時計は受け継がれる。
父から子へ、世代から世代へ。

Patek Philippe advert

英語版にはこのように書かれています。

You never actually own a Patek Philippe.
You merely look after it for the next generation.

 

訳するとしたら、

「パテック・フィリップを自分のものとして”所有”することはできない  あなたはそれを次の世代のために預かっているだけに過ぎないのだから」

みたいな感じでしょうか。

広告写真には幸せそうな時間を過ごす父と息子(または母と娘)の様々なシーンが使われ、この秀逸なコピーと相まって非常に有効なブランドアピールになっていると思います。

 

 

もし平均寿命まで生きることができたら、私はあと40年近くこのレベルソを使うことになります。 その後パテックフィリップの広告のようにそれを子供に受け継ぐことができたなら、そんなに素敵なことはありません。 (子供がその時計の価値を全く認めてくれない恐れもありますが。。。)

飽きずに、無くさずに、また壊れたら修理してこの時計を一生使い続けられるか。 壮大な実験(大げさ)はまだ始まったばかりです。