TOEICで900点が取れても全く喋れる気がしない件。

私の勤務先は従業員に英語学習を推奨しており、その結果いろいろな講座だったりテストだったりを会社の負担で受けることができる。 私も「タダなら助かる」ということでTOEICテストを年1,2回受け続けている。

TOEICも数を多くこなすと何となく勘所のようなものがわかってきて、正直英語の実力とは全然関係ないテクニックを使うようになってくる。 テストの後半は広告記事やメールのやり取り等についてのある程度長文を読み、それについての設問に答えるタイプの問題だが、自分のリーディングスピードだと長文を全部丁寧に読んでいる時間は無い。 そこでまず設問を読んで、その答えを本文の中に探しに行くスタイルになる。 この時点でもう文章全体を理解する気は無くなっているが、さらに時間的に追い詰められると設問だけしか読まない作戦に変更になる。

TOEICはマークシート方式のため、4択だったら適当にマークしても25%、さらに「これは無いだろな・・・」という選択肢もだいたい一つはあるため、それを省けば正解の確率はさらに上がる。 えんぴつ転がし作戦もあながち否定できないのがTOEICの恐ろしいところである。

こうしたテクニックを会得した結果に、何か神のいたずらによる確変モードが重なったのか、この自分が一度だけ900点オーバーを叩き出したことがある。

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さすがにこのマグレは一度だけしか起きなかったが、その後もだいたい800点台後半くらいの点数は取れているので、鉛筆コロコロの精度がだいぶ高くなってきているのは間違いないと考えている。

ちなみにリスニングで比較的高い点数を取れている理由としては、勤務先が海外にも拠点を持つグループ企業の一員であることによると思われる。 ネイティブスピーカーによるプレゼンテーションやディスカッションをナマで聞く機会がおそらく平均より多いことにより、無意識の内に無料スピードラーニング体験ができているからだと自分では分析している。 もちろん、英語の会話の後に日本語訳は収録されていない。 それどころか辞書を引いているうちに話題ははるか先へと進んでいる。 これは学校の授業や英会話スクールではおそらく経験できないトレーニングであり、その効果は計り知れない。

最大の問題はTOEICの受験では全く喋りが上達しないことだ。 謙遜とかでは全くなく、本当にびっくりするくらいに言いたいことが口から出てこない。 「900点取ってこれ?」と思われるのが怖く、もちろん点数はまわりには公表していない。

原因はやはりアウトプットの機会が圧倒的に不足していること、これに尽きると言って良いだろう。 たいした仕事もできないリーマンに自分のビジョンやアイデアを英語で語る機会はほぼ皆無である。 そして喋りを上達させるためには、自分が興味を持っている相手あるいは自分に興味を持ってくれている相手に対して、自分が考えていることや想いを伝えることが必要なのである。たぶん。

そう考えると世間で良く言われる「語学上達のためには外国人の恋人をつくるのがベスト」という説ががぜん現実味を帯びてくる。 恋人に対してであれば自分の細かな感情の変化までも全部ぶつけたいと思い、何としても英語でそれを表現する努力をするであろう。 そうした積み重ねの中でスピーキング能力が鍛え上げられていくことは容易に想像できる。

私もあと20歳、いや、あと10歳若かったら、、、 そして独身であったなら、、、 もはや叶うことの無い夢を拭い去り、現実とどう向き合っていくべきか思案している。

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