自分で自分のことを面白いというヒトを見た話。

仕事帰り、ファストフードに寄り道してコーヒーを飲みながらパソコンをしている。

ひとつ挟んだ隣の席には男女の二人組。 腹の出た40くらいのオッサンと60~70くらいの小ぎれいな格好をした女性。 会話の内容からして親子では無い。 義理の親子という感じでも無い。 職場つながりという感じも違う。

何と言うか、醸し出す雰囲気が釣り合わないのだ。 下品と上品、野性と知性、ちょっと大げさに言うとそういう違和感。

もうこの時点でなんかモヤモヤである。 別に知りたくないんだけどどんな関係なんだろうかと。

こういうオッサンは間違いなく会話の声がデカい。 漏れなくそうだ。 そして自分で何か言って自分でガハハと笑う。 飲み会で酔ってるときならまだしも、静かにコーヒーを飲みに来てこれはキツイ。 今日はハズレだと諦めることにした。

女性は聞き役で基本的にオッサンがしゃべっている。 100人いたらだいたい60人程度は知ってるであろう中途半端なトリビアを色々と、合間にオヤジギャグを挟みながら繰り出し続ける。

女性はたまに「ウンウン」「へぇ」と相槌を挟みながら、小咄のオチが来たところで「○○さんの話は面白いわねぇ」と言った。

その時である。 私が衝撃的な一言を聞いたのは。

「オレ、マジでこれでカネ取れるからねぇ」

オッサンの口から出たのはあろうことか、自分の喋りはお金を取れるレベルにある、という言葉だった。 フザケてとか自嘲気味にとかいうのではない。 極めて真顔で、マジでそう言ったのだ。

「いやいやいや・・・」

努めて冷静を装った僕だが、顔の筋肉は間違いなくピクピクしていた。 明石家さんまや松本人志だって、さすがにその言葉は自分からはなかなか言えないだろう。

もしかしたら、自分で自分のことを臆せずに「面白い」と言えるヒトに僕は人生で初めて出会ったのかも知れない。

しかも、そのオッサンのトークはどんだけ甘めに採点したとしても、笑える要素なんて1ミリたりとも無いのだ。 目の前でギャグ100連発を繰り出されても間違いなく一度も笑わない自信がある。 嗤いはするけれども。

正直、ちょっと羨ましくなった。 根拠はともかく、そう言い切れる自信。 周りの(さむい)空気をものともせず絶えることなく繰り広げられるマシンガントークパワー。(クソつまんねーけども)

腹も出たくないし、オヤジギャグも言いたくない、デカい声でしゃべりたくもない。 でも、そのオッサンの持つ大胆さと図々しさは、いくらかでも人生をイージーにしてくれるのかも知れない。 僕が全く持ち合わせていない能力。

まぁ、でもやっぱりコーヒーは静かに飲みたいわな。。。 コーヒー代返してくれ。

【カフェでの出来事その他はこちら】

私はこのブログを書くためにいつもカフェやファストフードを利用している。 あまり高いところには行けないので、ドトール・サンマルクカフェ・マクド...
先日、仕事帰りにコーヒーを飲みながらブログを書いたりしていた時のことだ。 ちょっとしたメモを取りたくなった僕は...

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