1000円カットに潜むロシアンルーレット的な何か。

以前に記事にも書いたが、今年になっていわゆる1000円カットの理髪店を初体験し、それからは経費節減のためにだいたいそこで済ませている。

当然のことながら1000円カットの店は予約や指名はできない。 出先で気が向いた時に、店内がそれほど混んでいないのを見計らって飛び込む。 タイミングが全てなのだ。  そんなカッコつけて言うことじゃないけども。

僕は別に髪型にこだわりがある訳では無いので、まぁそれなりに無難に切ってもらえればOKなのだが、やはり理容師によって結構クセというか個性があって、合う合わないのブレ幅が大きいのは仕方ないだろう。 何せ1000円だ、細かい注文を付けられる立場では無い。

先日はオバチャン理容師が担当になった。 僕はいつでもどこでも「カリアゲにならない程度にハサミでちょっと短めみたいな感じで」という、何だかよくわからないオーダーをするのだけど、そのオバチャンは「最近のバリカンなら長さも色々調節できるんでバリカンでいきますねー」と、完全にハサミを使うつもりが無いことを確信させる口調で宣言した。

その時点でちょっとイヤな予感はしたんだけど、そこはオトナである。 「ハサミにしてもらえませんか?」という言葉をグッと飲み込んだ。 今日はこのオバチャンに任せてみようじゃないか、と。

1000円カットの店でも初めての経験だったのだが、そのオバチャンは襟足やもみあげ付近だけでなく、頭頂部から前髪までほとんど全体をひとつのバリカンを駆使して仕上げにかかった。 流れるような手さばきで恐ろしく早いスピードで。 いくら1000円カットとはいえ、通常はだいたい10分強から15分程度は掛かることが多いが、そのオバチャンのフィニッシュタイムはおそらく6分台が出ていたと思う。 最速記録更新だ。

「こんな感じですねー」 これまた調整や修正を入れる気がないことを確信させる口調でクシを持ち、僕の頭をなでつけた。 鏡を見てみるが、まぁこんなもんだろう。 別におかしなところはない。 ちょっとだけサッパリしたいつものおじさんが映っていた。

「ありがとうございましたー」

店を出た僕はいつも公衆トイレに向かう。 1000円カットはシャンプーが無いので、どこかで頭を払って顔を拭かないと上着がいつも毛だらけなのだ。

頭に残った細かい毛を払っている時、何だか後頭部に微妙な違和感を感じる。 あれ? やけに後ろスッカスカじゃね?

襟足付近の毛をつまんでみる。 まぁこのくらいだろう。  だんだんと登ってつむじ付近へ、、、って長さ全然変わってねー。 後頭部全面同じ長さDE・SU・YO !

僕の後頭部は何度か火曜サスペンス劇場にも使われたくらいの断崖絶壁なので、いつも中央部と上の方をワックスで少しふっくらさせて誤魔化してるんだけど、その健気な努力も完膚なきまでに叩き潰すオバチャンの鬼畜の所業。

帰宅後に家族に見られて当然爆笑ですよ。

まぁ、今さらこれくらいで落ち込んだりするような年齢でも無いし、髪なんてまたすぐに伸びるんだから別にいいんだけども。

1000円カット、、、  危険すぎる賭け・・・。

revolver

でも、たまに若くてカワイイ理容師さんに当たるというラッキースケベ的なことも起こるんで、たぶん懲りずにまた行くと思います。

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