無料の渡し舟に乗って夜の気まぐれ散歩【落合上渡船場】

とある日の帰り道、スマホでマップアプリを眺めているとちょっと気になる表記を見つけた。

「渡船場」、、、もちろん意味くらいはわかるが少なくとの私の普段の生活の中では全く接点の無い言葉だ。

ネットで軽く調べてみると、周辺には大阪市が運営している渡し船が8ヶ所あり、この落合上渡船場はその内のひとつであることがわかった。

そして、観光目的等では無く住民の日常の移動の為の手段ということで、なんと全て運賃は無料とのこと。

”船に乗る”という非日常的ワクワク行為が無料・・・幸い一回電車を乗り換えれば駅からも歩いてアクセスできそうなこともあり試しに行ってみることに決めた。 できれば天気の良い昼間が理想だが、敢えて夜に乗ってみるのも一興だろう、と。

まずは電車で南海汐見橋線の津守駅へ。 そこからマップを頼りに10分ちょっと歩いて落合上ノ渡交差点に到着。 この奥に西成区側の船着き場があるはずなのだが、正直とてもそんな感じには思えない場所だ。 知らずに来たら間違いなく素通りしてしまうだろう。

夜で周りにヒトがいないこともあって、ちょっと怖ささえ感じるのだが、そういう雰囲気も嫌いじゃない。 川の方へ目掛けてテクテク進む。

堤防部分を少し上ると、自転車での利用が多いのであろうか幅が広めで緩やかなスロープになっており、そこを折り返すと果たしてその先に待合スペースと船着き場を発見した。

仕事の帰りだろうか、作業着を着たおじさんが数名、船の到着を待っている。 自転車を停め、そのサドルに腰掛けているヒトも。

100メートル程先だろうか、対岸の大正区側の船着き場を見ると船が停泊しているのがわかる。

”目と鼻の先”とはまさにこのことであろうか。 本当に軽く泳いで渡れそうな程の近さなのが面白い。 ちなみに少し北側に行けばちゃんと立派な橋も架かっており、多少迂回しても構わないのであればそちらの方が早いのかも知れない。

それでもこうした公的な渡船が運航されているということは、通勤や通学、そして普段の買物等まで、日常的にこの船で行き来している住民が一定数いるということなのだろう。 大阪市内に住みながら日々の移動を船で行うというギャップが面白い。

ほどなくして対岸にいた船が出発し、こちらに向かってきた。 船着き場は川の流れに対し平行になっている為、離岸と接岸の際はちょうどクルマがドリフトしているような動きとなる。 当たり前と言われるかも知れないがその操縦は極めてスムーズ。 こちらに着く際も滑るように横向きになり、ショックも無くピタリと接岸した。

降りてくる乗客を見るとやはり自転車での利用が大半のようだ。 確かにこのロケーションだと徒歩での利用はちょっとイメージしにくい。 朝や夕方には自転車通学の学生で賑わうのかも知れない。

全員が降りたと同時に今度はこちらが乗船する番に。 船には2名の乗務員がおり、1名は操縦を、もう1名は乗客の誘導やゲートの開閉を担当しているようだった。 今回こちら岸から乗る客は5名程だったのであっという間に乗船完了、そしてあっという間に出発となった。

距離が距離だけに向こう岸に着くまでの時間は本当に短い。 大げさではなく本当に1,2分程度ではないだろうか。 もう少し乗っていたい気もするが観光船じゃないのだからそれは仕方ない。

ちなみに船の上では安全管理上カメラ撮影は禁止とのこと。(気付かずにうっかり一枚撮ってしまった・・・スミマセン削除しました)

下船してから一枚パチリ。 座席などは無い完全なフラットフロアだから自転車や荷物を積むのも気楽だ。 そして何より立ったまま船に乗るという非日常感。 それが体験できるだけでもわざわざ乗りに来る価値があるだろう。

大阪市内のビル群の夜景をバックに川を眺めることしばし。 なにせここは大都会なんばから直線距離では2,3キロしか離れていないのだ。 にもかかわらずこのノンビリとした雰囲気。 このギャップこそが私にとってはブラリ散歩の醍醐味である。

こちら岸の待合スペースにあった時刻表を見てみる。 意外と言っては失礼だが、どの時間帯でも最低15分に一本は運航があるので想像以上に利便性は高そうだ。

大正区側の船着き場を出ると、目の前には閑静な住宅街が広がっていた。 こちらも西成区側と同じくパッと見ではちょっと船着き場とは気付きにくいところがマニア心をくすぐる感もあってソソられる。

帰路はそのまま同じ船に乗って折り返しても良かったのだが、それも単純過ぎると思い、北方向にしばらく歩き、橋を渡って西成区側に戻ってくることにした。 先程船で渡った木津川を大きな橋の上からあらためて眺めるのも何だか楽しい。

この場合、帰りの最寄り駅は津守駅の一つ隣である木津川駅となる。 ちなみにこの木津川駅も「大都会の秘境駅」と呼ばれる非常に興味深いスポットなので、以前訪れた際の記事も合わせてお読みいただければ幸いである。

このところ街ブラがあまりできておらずストレスが溜まり気味だったので仕事帰りに寄れるような未開拓スポットを探していると、比較的近いところにまだ...

このように、比較的簡単お手頃に非日常感やワクワク感を味わうことのできるこの渡船散歩。 今回乗った以外の7ヶ所にも俄然興味が湧いてきたので、また機会を見つけて他のルートにも挑戦してみたいと考えている。

スポンサーリンク
wp_rectangle_big
wp_rectangle_big

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
wp_rectangle_big