郷愁を誘うメロディーで誰もが耳にしたことがある名曲。
スタンダードとして多くのミュージシャンに演奏されているけど、元々アイルランドの民謡だということは知らなかった。
歌詞は後付けとのことだが、戦地に行ってしまう息子の帰りを待つ母親の想いを歌っているという解釈が多いようで、なるほど確かに訳詞を読みながらこのキース・ジャレットの情感たっぷりのピアノを聴いていると自然と涙が出てきてしまう。 心揺さぶられる名演。
Danny Boy
Oh Danny boy, the pipes, the pipes are calling
From glen to glen, and down the mountain side
The summer’s gone, and all the roses falling
‘Tis you, ‘tis you must go and I must bide.
But come ye back when summer’s in the meadow
Or when the valley’s hushed and white with snow
‘Tis I’ll be here in sunshine or in shadow
Oh Danny boy, oh Danny boy, I love you so.
あぁ私のダニー、バグパイプの音が呼んでいる
谷から谷へ、山肌を駆け下りるように
夏が過ぎ、バラも枯れ落ちる中、あなたは行ってしまい、私はここに残らなければいけない
でもきっと戻ってきて
草木が生い茂る夏でも、谷が白く雪に覆われた冬になってもいいから
日の当たるところ、日陰の中、私はいます
あぁ私のダニー、愛しています
But when ye come, and all the flowers are dying
If I am dead, as dead I well may be
You’ll come and find the place where I am lying
And kneel and say an “Ave” there for me.
And I shall hear, tho’ soft you tread above me
And all my grave will warmer, sweeter be
For ye shall bend and tell me that you love me
And I shall sleep in peace until you come to me.
すべての花が枯れ落ちた中、あなたが帰って来たとき
もしも私がこの世にいなくても
あなたは私の眠る場所を見つけ、ひざまづき別れの言葉をかけるのでしょう
私には聞こえる
あなたが私の上を静かにそっと歩いている音
そしてそこは暖かく心地良い空気に包まれるのです
あなたはひざまづき言います
私を愛していると
私は静かに眠り続けます
あなたが帰ってくるそのときまで
ちなみにビル・エヴァンス版もこれまた素敵です・・・