この記事の目次
はじめに
先日PayPay祭りに便乗して購入した「ポメラ DM30」だが、まだ数日持ち歩いてブログの下書きを少しだけ書いてみたくらいであり、その機能を使いこなすにはしばらく時間が掛かりそうだ。
とりあえず第一弾として外観や操作感、モバイル性能あたりを中心に簡単にまとめてみようと思う。
常々ネットで見かけるポメラのレビュー記事やブログ記事には、なんというかある種のバイアスが掛かっているような気がしてならず、それはこういうニッチでコアなファンが多いアイテムの宿命であるとは思いつつ、その高評価を素直に受け止めることのできない自分がいるのも事実である。
これが数千円で買えるようなガジェットであれば、ダメなところも個性として受け入れたくもなるものだが、このポメラは下手したら、いやヘタしなくてもパソコンだって買える値段なのである。 常にそれを考慮しながら使っていきたいと思っている。
もっとも、今回私はこのポメラを非常にラッキーな条件で手に入れてしまったので、それはそれで別のバイアスが掛かってしまいそうで怖くもあるのだが。
せっかく手に入れたモノだから、できれば最後は良い点を挙げて終わりたい。 よってファーストインプレッションは気になるところ、好みではないところから書いていきたいと思う。
気になる点と好みではないところ
電子ペーパーディスプレイ自体は気に入ったが・・・
このDM30最大の特徴ともいえる電子ペーパーディスプレイだが、正直賛否両論あるのはご存知の方も多いと思う。 「長時間使っても全然目が疲れない」という声がある一方「レスポンスが悪くて使い物にならない」「残像が酷すぎてシンドイ」という意見もそれ以上に見かける感じだ。 そしてそれはどちらも当たっている。
残像については相当個人差があるところだろう。 残った文字が読めるくらいなので明らかに「残像」はある。 ただ、私は特にそれが気にならないタイプのようだ。 残像のせいで上の文字が見にくいということも特に無いし、液晶や有機ELのディスプレイには出せない風合いとしてこれはこれでOKだと思う。
辞書機能を呼び出してみる 先に表示されていたものが背景に残っていることがわかると思う
レスポンスの悪さ、打鍵に対する表示の追従性という点ではちょっと難ありかもしれない。 私レベルのタイピングでも遅延を感じることがあるからだ。 もっとも、書いているのがブログなのでそれほどスピードが必要な訳ではなく、特に不都合が生じる訳では無い。 しかし、プロの記者やライター、仕事で議事録やレポートを書くのに使うようなヒトにとってはこの遅延が耐えられないものに感じるケースもあるだろう。 大量の文字を高速で打ち込む必要がある場合は購入前にしっかりと試し打ちをしてみることが必要だ。
私が一番しっくりこないのは、これは電子ペーパーとは関係無いかもしれないが、しばしばカーソルがフリーズしたような状態になることだ。 これが起こると数秒程度操作を受け付けない状態になりペースが完全に乱されてしまう。 重い動画編集等をしているパソコンがプチフリーズするのは仕方ないと思うが、たかだか文字を入力して変換するという作業にこうした状況が発生するのはチューニングに問題があると言わざるを得ないと思う。
変換はやはりあまり賢くない
大幅に進化したというDM200とは違い、このDM30の変換能力は今時なかなか味わえない低スペックっぷり。 辞書はなかなかにバカだし、長い文節を一気に変換しようとでもすれば、その修正にかなり手間取ることになる。
DM200で「正しく変換できるようになった」と大きく謳っていた文章例だが、このDM30では従来の能力に逆戻り
辞書を育てて自分仕様に仕立てていく喜びもあるのかもしれないが、さすがの僕もそこまでマゾではないので、できればデフォルトでもう少し高性能なエンジンを積んで欲しいところだ。
その意味でも、やはり仕事でバリバリガシガシ打ちまくるというヒトは素直にDM200を選択しておいた方が良いだろう。
今どき電池駆動である必要性が見出しにくい
古くからのポメラファンにはやたら乾電池駆動にこだわるヒトが多いようで、内蔵バッテリー駆動になった上位機種DM200に否定的な意見を述べるケースがしばしば見られる。 しかし、今はスマホの充電器とモバイルバッテリーを持ち歩くスタイルは極々当たり前なので、乾電池駆動の「バッテリー切れてもコンビニで電池買えばOK」というメリットは極めて小さいものになりつつあると言えるだろう。 電池交換の手間を考えると運用面ではむしろ内蔵バッテリー駆動の方が楽チンで良いというヒトも多いと思われる。
乾電池で何か月も使えるようなスタミナがあれば乾電池駆動でも良いのだが、約20時間というちょっと中途半端なスタミナなので余計にそう感じてしまう。
データの取り出しが結構手間かも
Wi-FiとBluetoothを備えるDM200と異なり一切の通信機能を持たないDM30。
外部へデータを取りだそうと思えば、USBで有線接続するかSDカードを使う、それかスマホの専用アプリでQRコードを読みとって吸い出すしか無い。(別途Flash Airカードを買えばWi-Fi機能が使用可能) しかもこのアプリがiOS用しか用意されていないのがツライ。 長い文章を読み込もうとすると分割されてしまって結構手間だし。
今の時代、別にBluetoothくらい付けてくれたって、そんなにコストや重量にも影響出ないだろうし、コンセプトに反するってことも無いだろうになぁ、なんてことを思った次第。
ボディにちょっとギミック多すぎ感あり
それを言っちゃあオシマイよって感じもするが、ポメラのアイデンティティでもある独特な折り畳み方法がちょっと凝り過ぎていてtoo much感が否めない。 キーボード部を開くと同時に底面のスタンドが立ち上がってくるところなんか関心してしまうけど、正直そんなに変身ロボっぽくしなくてもと思わなくも無いのだ。 だって、これをカフェとかで開いてるオッサンがいたらまぁまぁキモいもの。。。
可動部が多いので耐久性に不安を感じる面もあるが、一番心配なのは底部の色々なところに付けられたゴム製の足。 特にコレなんて豆粒みたいな大きさで、おそらくテープで接着されているだけだろうから、いつの間にか取れて無くなってしまっている未来しか見えない。
何というか、ラフにガシガシ扱う道具っぽいイメージがあり実際そうやって使っていきたいのだが、そうしたら寿命を縮めてしまいそうというジレンマを感じている。
シンプルに結構デカくて重い
これは完全に個人的な主観なのだが、ポメラっていうのはもっとプラスチッキーで軽いものというイメージを持っていたので、実際に手にしたDM30が予想以上にゴツいことにちょっと戸惑う。 重量は乾電池別で約450gと一般的なパソコンに比べたらかなり軽いと言えるのだが、いかんせん畳んだ状態が分厚くて嵩張るので、なんというか小さめの弁当を持ち運んでいるような感覚になるのだ。 ちょっとした保護ケースに入れると余計にゴロンとした感じになるので、薄めのカバンを使うヒトの場合は薄くて平べったいモバイルPCの方がむしろ収まりが良いということも起こりうるだろう。
MacBookあたりのPCを見た後だと結構衝撃の分厚さかも
なんだかネガティブなポイントを挙げていたら、予想以上に長くなってしまった・・・。 ここで止めるのはポメラの名誉にかかわるかもしれないが、記事を前編・後編に分けさせてもらうことにしたい。
後編では気に入った点を中心に書いていこうと思う。
【後編はこちら】
コメント
脚の件ですが、一度外してエポキシ樹脂などですしっかり固定したりすることができそうに思えますが。電子辞書のゴム脚がなくなった時など粘土みたいなので脚を整形してつけました。柔らかなうちに高さ調整できますから最悪の事態には対応できると思います。百円ショップにあるザラザラのマスキングテープで外れないようにゴム脚をカバーするという手とあります。
「通りすがり」さん、アドバイスどうもありがとうございます。 なるほど、整形してパーツを作ってしまうとか、テープ等を使って保護・補強するといった方法もあるわけですね。 自分なりの解決策を見つけていくのも大切ですね。 参考にさせていただきます。 ありがとうございます。