阿倍野の夜、旧友とスパイス料理に溺れる【印華香飯】

先日、仕事を終えてブラブラと歩きながら帰っている際、路地の先にすごく気になる看板を発見した。

雑多な狭い路地に妖しく浮かぶ赤いネオン、バックには超高層ビルあべのハルカス。 もうこの雰囲気だけで即ノックアウトである。

飲食店であることは推測できるものの外側からでは店内の様子を窺うことはできない。 早速ググってみるとスパイスを売りにしたエスニック、アジア料理の店のようだ。

思い切って突撃したいところだったが、時間、懐、腹の減り具合等を考慮しその日は泣く泣くスキップ、とりあえずブックマークしてその場を後にした。

しかし訪問のチャンスは思いのほか早く巡ってきた。 小中高校時代の友人が出張で大阪に来るそうで「晩飯でも軽くどうか」との連絡。 いやいや行きますとも。

場所は双方に都合の良いなんば、天王寺あたりでということになり、私はしっかり天王寺を指定させていただきました。 だってあの店行ってみたいんだものw

さて当日、無事天王寺駅前で友人と合流し店に向かう。 歩いて7、8分といったところだろうか、それでも駅前の喧騒からは離れてひっそりと佇む感。 ひとりで初めて入るにはいささか勇気の要る店構えではあるのだが、友人と一緒なら心強い。 いざ突入。

果たして店内は外観同様なかなかディープな感じ。 狭いカウンターが5席くらい、背後のスペースは人が通るのやっとというくらいギチギチだ。 これまた狭い階段を上った2階もあってテーブルが2卓置かれているのだが、注文するのが面倒そうなのと、空調の関係か1階よりだいぶ暑そうだったので、我々はたまたま2席だけ空いていたカウンター席を使わせてもらうことに。

なんともソソるメニュー群・・・ 最後にカレーでシメるか、というざっくりプランを立て、まずは前菜的に蓮根と青唐辛子のアチャールを注文してみる。

「すみません、今日は蓮根じゃなくてゴボウになっちゃうんですが良いですか?」 えぇもちろん大丈夫ですよ。

いきなりガツンとスパイスの洗礼。 いやぁ美味しいです、そしてこれはお酒がとにかく進むやつであります。

続いては豚のど軟骨のスパイスオイル煮。

柔らかく煮込まれた肉とコリコリ食感の軟骨との対比が面白い。 スパイスもバッチリ効いていますが、すごく辛いということは無くどんどん行けちゃう。

友人と話す中で分かったのが、せいぜい4、5年ぶりかと思っていた再会が実は10年ぶりだということ。 前回一緒に飲みに行ったのがもう10年前とは、、、そりゃ歳もとる訳だわ・・・泣いちゃうよ、、

でも今でもこうやって気軽に声を掛けてもらえるのは本当にありがたいことだな、と。

さてさて、まだまだスパイス行っときましょう。 次はコイツだ。

アスラムバターチキン。 ネットのクチコミですごく美味しいと書かれていて気になっていたメニュー。 注文時にお店のヒトが「相当アブラっこいですけど大丈夫ですか?」と心配してくれる通りかなりヘビーな一皿だが、クリーミーかつ奥深くてとにかくめちゃめちゃ美味しい。

結構濃いめの味付けなので、一緒に頼んだロティもすぐに無くなってしまい追加でバスマティライスも注文。 これまたライスにもバッチリ合いますな。 うまいうまい。

ドリンクにもスパイス効かせたメニューがあるので行っときます。

スパイスレモン酎ハイ、飲みやすくてこれまた旨い!

ご飯食べたら次は麺でしょ、と調子に乗ってミーゴレンアヤムも。

最初は甘めの味付けに感じますが、ジワジワとスパイスの旨味辛味が追いかけてくる。 卵を混ぜてマイルドにするも良し。

いやぁ、もうシメのカレーを食べる余裕が無くなってしまいました。 カレーはまた次回のお楽しみにということにして本日はここまで。 ごちそうさまでした。 満腹満足。

駅までの帰り道、ブラブラと歩きながら友人と懐かしい話をいくつか。 こんな世の中になってしまったし、次はまたいつこうやって会えるかわからないけれども、引き続き気軽に誘い合える仲でいられればと思う。 良い夜だった。

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