大阪唯一の村にある自転車店に行ってみたら予想以上に過酷な道のりだった話。

超久しぶりにMTBを引っ張り出した。 タイヤとサスにエアを入れてハンドルやサドルのボルトを少し増し締め。 とりあえず問題は無さそうだ。

今日は、以前にネットで見てずっと気になっていた自転車屋さんに向かおうと思う。 自宅から15km程とたいした距離でも無いのに先延ばしにしていたのは、その店がかなり辺鄙なところにあるから。 大阪唯一の村である千早赤阪村の山あいにある古民家をリノベーションして営業している自転車店なのである。

車の通行量の多い道を避けたかったのでGoogleマップで自転車を選択してルート検索し、それをなんとなく頭にインプットして向かうことにした。

街中を抜けだんだんと緑が増えてくる。 天気は快晴、気温はやや高めなものの自転車には良い季節になってきたことを実感。

しかし、途中までは快調に進んで気分も良かったものの、だんだんと周りを高い木々に囲まれた道へと迷い込んでいくことに。。。

10分に1回程度クルマとすれ違うくらいで、歩行者はもちろんサイクリストとも出会わない。 路面はジメジメとした苔に覆われ、登り坂でスピードダウンすればハエだかアブだかよくわからない虫が顔の横をブンブンと飛び回る。 路肩からはとうとうヘビも出てきた。 これは完全にルート選択をミスった気がする・・・ Googleマップを鵜呑みにした自分のミスではあるものの悔しい。。。

予想を大きく超える勾配とクネクネ道でたまにMTBを押して歩いたりもするものの、もはや汗ダクであり気持ち良いサイクリングの雰囲気は全く無くなった。 おそらく鬼のような形相で進んでいたと思う。

湿った山道を行くことしばらく、たぶんお店はこの辺りだよな、、、と思った矢先、コーステープで区切られたトレイルが目に入った。

最近トレイルコースをオープンさせたというのをお店のホームページやSNSで見たので、たぶんここがそうなんだろうな。

あ、ちゃんとカッコいい看板まで出てるわ。 今日はちょっとマッドコンディションという感じだけど、もう少しカラッとした冬場なんかに走ったら楽しそう。

お店の近くまで来ていることはわかったのでホッと一安心、いつの間にかキレイな道路にも出てきたし、と余裕コイていたものの、ちょいと進む方向を間違えたりしてなかなか辿り着かない。。。

しばしウロウロとしたのち、ようやくお店の看板を発見しましたよ。 しかしまたスゴイ場所にオープンしたもんだなぁ、、、という感想しか出ないくらいにインパクトある。 ロケーションのユニークさという点ではこれを上回るところはなかなか無いかと。

実はここから店舗まで辿り着くには、草木に囲まれた細いスロープみたいな道を自転車を押していかねばならない。 もはやちょっとした冒険である。

遂に到着。 お店の写真は撮らなかったけど、本当にまさに古民家だった(表現力) ここを自転車屋さんにしようというアイデアと行動力がスゴイ。

古民家の軒先にオシャレな男女が座って話をしており、最初は常連さんとかかなと思いコンニチワーと挨拶したものの、実は店主夫妻(夫婦かどうかは未確認ですが)であった。

店内に入ると普段あまり見ることのないブランドのグラベルバイクやフレームが並んでいる。 逆にメジャーブランドのものは少なくて、こだわりの品々であることが伺えた。

店主も気軽に色々と話をしてくれて、今のトレンドやフレームジオメトリーによる特性の違い等について教えてもらい大変勉強になりました。

しばらくしてふとスマホを見ると家族からメッセージ、「買い物行こうと思うんだけど、いつ頃帰ってくる?」

ありゃ、思いのほか時間経ってたのね。。。急いで帰るとします。 「自分でも色々と調べてみてまた寄らせてもらいます」と店を出る。 どうもお邪魔しました。

往路で苦労した反省を活かし、復路は比較的車通りも多い主要道路を選択。 下り基調なこともあって快調に飛ばし結構あっさりと自宅に到着。

行きではどうなることかと思ったけど、結果的に良い経験ができ有意義なサイクリングとなりました。

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