Walk Don't Run

日常にいくばくかのジワリがあれば

立ち呑み屋でコミュ障改善トレーニング。

仕事帰り、普段はだいたいファストフードやコーヒーショップに寄って雑誌を読んだりブログを書いたりするのだが、ごくたまに一杯飲んで帰ろうかという日が現れる。 僕は特に酒好きというわけでは無く酔っ払いたいとかは思わないので、どういうタイミングでこういう気分になるのかは自分でもいまだによくわからない。

 

筋金入りのぼっちなので1人で食べたり飲んだりするのは全く問題ないのだが、特に行きつけというのは無いのでどの店に入ろうかというのは毎回悩む。 懐に余裕は無いのであまり高級なところはダメだ。 カップルが入るようなオシャレなところも避けたい。 あと、なんか常連っぽい客が多そうなところも気後れしてしまうので苦手である。

 

いきなり話が逸れるが「筋金入り」って英語で何て言うんだろうと思って調べてみると"diehard"とか"hard-core"とか出てきた。 「ダイハードボッチ」 メッチャカッコいいじゃん。 メガネにチェックシャツ、リュックを背負ったブルース・ウィリスが脳裏に浮かぶ。 まぁそれはあまりに安易すぎるので「ユージュアル・サスペクツ」のケビン・スペイシーのように全然イケてない陰キャなヤツが実は裏では・・・みたいな大どんでん返しストーリーにしてみたい。

 

ぼっちをコジらすとこんな妄想ばかりするようになるので皆さん気を付けてください。 すみません、話を元に戻します。。。

 

 

途中下車して駅周辺をブラつきながら飲み屋を探していた僕は路地裏にひっそりと佇む小さな立ち呑み屋を見つけた。 磨りガラスのせいで中が全く見えないのはいささか不安だが思い切って入ってみる。

 

 

幸いにというべきか常連ぽい客はいなかった。 というか客が1人もいなかった。 「こんな天気だからか今日はヒマですねぇ」とママさん。 僕は芋焼酎とおでんを注文する。 「このあたりにお住まいですか?」 「いえ、今日はちょっとこの近くに用事があって」と全く何の意味も無いウソをついた。

 

狭い店内にはママさんと僕だけ。 壁に掛かったテレビを眺めながら当たり障りのない雑談をする。 今日は意外とスラスラと話せているな。 僕はこういう雑談というのが普段というか仕事において全然できずに苦労している。 「どないでっか?」「ボチボチでんな」タイプの潤滑油的なやりとりが全くうまくできないのだ。 これはまともな社会人にとってはなかなかの欠点であるが、歳を重ねても改善されるどころかむしろ後退しているような気さえしている。 まぁ、とはいえ初対面の女性と二人みたいな状況では意外とスムーズに話せるので完全なコミュ障ではないはず、とよくわからない理屈で自分を慰めているが。

 

焼酎が空になり日本酒を注文する。 帰宅後に晩御飯も食べるのでおつまみを控えめにしたせいか結構酔ってきた気がする。 たいした注文もせずに長居するのもなんなので日本酒を飲み干してお勘定にした。 アルコールに弱い訳では無いのだがやっぱり思った以上に酔っている。 千鳥足にはならないものの完全に真っ直ぐには進めない。 駅のホームから落ちたりクルマにハネられたりしないよう、いつもより慎重にゆっくりと家までの道を歩いた。 いろんなことを考えながら。

 

 

「家に帰ればゴハンもあって安く飲めるのに、なんでオジサンは飲み屋に行くんだろう」 若いときはそんな風に思っていた。 でもオジサンには飲み食い以外にもそれぞれ理由や目的があるのだ。 そうに違いない。 自分がオッサンになってみて何となくそれがわかってきた気がしている。