【中編からの続きです】
津守商店街を抜けて阪神高速の高架下をくぐると、続いて「鶴見橋商店街」に突入することになる。
これまた違う風情があるアーケード。 屋根の劣化具合がソソる。
別におもろくは無いけどな。
ちょっと気になったパン屋さんと、
オープンスタイルのコインランドリー。 入口のドアもなくていきなり洗濯機が並んでいるのがなんかシュール。
このあたりまではずっと商店街がつながっている感じ。 次から次へと新たな通りが現れる。
もはや大阪のスーパーの代名詞。 「玉出」はどこにあってもド派手なのは変わらず。
すでに殆どの店がシャッターを降ろしヒッソリとした商店街との対比が面白い。
商店街を抜け国道26号線を東方面に渡るといよいよディープなエリアに突入することになる。
商店街が無くなりいったん薄暗い通りに。 人通りが少なくなり微妙な静寂が訪れる。
少し歩くと南海の萩ノ茶屋駅に到着。 都心にあるとは思えない薄暗い感じの駅入り口。
一般的に大阪の「ヤバい」エリアというと新今宮駅の南、西成労働福祉センターのあたりが有名であるが、近年は観光客や海外からの旅行者の増加もあって周辺に洒落たホテルや飲食店も増え、かつてのような危険な雰囲気は薄まってきている感がある。 むしろ今一番「ガチ」なのはむしろこの萩ノ茶屋周辺だと言うヒトも多いようだ。
いたずらに面白おかしく誇張するのは避けねばならないが、実際やはりこのあたりを歩くときは多少の緊張感は必要になる。 本人にしか見えていない相手と延々と口論しているオッサン。 自作と思われる卑猥な歌詞を大声で歌いながら散歩しているオッサン。 ワンカップを傍らに地面に座りガックリとうなだれたままピクリとも動かないオッサン。 (基本的にオッサンしかいない) それが当たり前の中を進んでいくのは成人男性でもちょっとビビってしまうものだ。 もちろんあまり遅い時間帯や女性の一人歩きは避けた方が良いだろう。
そんなことを書いておいて矛盾するようだが、最近はこうしたいわゆるディープなエリアに好んで足を運んでしまう自分もいる。 怖いもの見たさの単なる好奇心からなのか、それとも自分の境遇がまだ恵まれている方だと実感し、つまらない自尊心を満たす為なのかはよくわからない。 まぁどっちであっても結局自分だって極めて下衆なんである。 ここにいる人達のことを嗤えようか。
そんなことを考えながらブラブラと歩き再度萩ノ茶屋駅に戻ってきた。 今日の散歩はここで終わりにし南海に乗って帰ることにする。
今回のブラリ歩き、大げさにも前編・中編・後編と分けてブログ記事にしてしまったが、実際に経過した時間は全部でせいぜい2時間半くらいだろうか。 それでも初めての場所を歩くのはやはり良い気分転換になることをあらためて実感した。 また機会をつくって出掛けてみるようにしたい。
【今回歩いたエリア】